カラリ・ラサヤナ

治療に専念するためのアーユルヴェーダ病院

海岸から少し入った、小さな湖に面した本格的なアーユルヴェーダ病院。リゾートを楽しむ目的ではなく、病気の治療に専念する患者を受け入れる施設です。滞在客は「ゲスト」ではなく「患者」と呼ばれ、本来のアーユルヴェーダにのっとった生活が綿密に実施されています。滞在は2週間以上からで、それ以下の短期滞在者は受け入れていません。観光は到着前にすませ、退院後は直接帰国するのが原則。到着時には荷物のチェックがあり、食品やお茶類も一切持込禁止というルールです。

レベルの高い医師が常駐し、トリートメントに関することやアーユルヴェーダの考えについて、細かい疑問にも丁寧に答えてくれます。

アーユルヴェーダの生活様式を厳格に実施

元々リゾートホテルだった敷地内には、プールがありますが、アーユルヴェーダのトリートメント期間中は、身体が水に浸かることが良くないため、水が抜かれて利用不可になっています。また部屋の中でもバスタブを使わないよう、水が溜められない仕様になっています。

部屋には保温ポットに入った適温のハーブウォーターが置かれ、１人ひとりの体質に合わせて毎日作られたものが届けられます。

食事は一人一人の症状に応じて完全オーダーメイド

食事もすべてオーダーメイド。医師の指示に基づいたメニューが個別に調理され、作り立ての食品を摂取するという理念の元、患者が席についてから調理が始まります。ダイニングホールのテーブルは一人用サイズものが横に並べられ、他人と話しをせず、食べることに集中するように設計されています。他人のメニューを見ないようにすることも、他の患者の食事が食べたくなったり、味見をしたりすることがないように、という配慮から。食事を済ませた後は、速やかにホールを離れます。

手術後の療養にも対応

上述のような厳しい生活ルールがある施設として、これまでの病院の治療で症状の改善が見られない患者が来訪しています。がんの手術を行った患者がその後の療養に滞在するケースも多く、苦痛を和らげるための治療が行われます。

厳しいルールがありますが、敷地内の雰囲気はいたって穏やかな、優しい緑の空間です。運動ができなくても、敷地内を散歩することは推奨され、遊歩道が整備されています。